アフリカ・エッセイコンテスト受賞作品を紹介
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長野県佐久市立望月中学校2年
佐藤史崇(さとう・ふみたか)くん 14歳 「キーワードは人から学ぶことができる交流の実現」 (原文のまま掲載しています) 日本からアフリカにできること、そのキーワードは『人から学ぶことができる交流の実現』である。 小学校時代、社会科学習や児童会活動でアフリカについて学んだ。それは、「飢餓・戦争・貧困・砂漠化・温暖化」というものが中心であった。児童会活動では募金にも協力した。これらの学習・行動はもちろん間違いではなかったが、心から必要と感じた学び・行動ではなかった気がする。これらの学び、つまり教科書や資料という文章や統計からの学びを通して、ぼくは知らず知らずのうちに、「アフリカは貧しい国だ。貧しいかわいそうな人たちがいる国だ。」というイメージを持った。そして、何となくアフリカを下に見ている自分に気づいた。 アフリカに対するこんなイメージは、正しいのだろうか。今こそ、アフリカを学ぶのではなく、アフリカに今、生きる人から学ばなければいけないように思う。 それには、実際にアフリカの人々との交流の場を設けることが第一だ。交流のよさは、感じ合い、学び合うことができることだ。そうすることで、対等の立場に立つことができるように思う。ぼくがこれまでに学んだ「飢餓・戦争・貧困・砂漠化」に直面する人たちは、何を感じ、何を必要としているか、その生の声を聞きたい。その声からこそ、ぼく自身の本当の行動が始まるように思う。 まずは、現役の中学生の中から、交流を希望する学生をアフリカに派遣し、短期間でよいのでアフリカの人たちとの共同生活をさせてほしい。反対に、アフリカの人たちを日本に招いてほしい。この交流を通して、ぼくたちは必ずお互いの国のこと、お互いが考えていることを学び合うはずだ。 先日、ぼくと同じ年くらいの人たちが学校で学ぶことができず、家族のために働いていることを雑誌で知った。仮にこのことを交流を通して確かめたなら、ぼくに何ができるだろう。一つ目は、アフリカの現状とアフリカで生きる人たちの思いを同じ中学生に、両親に、できれば日本全国の人たちに新聞やインターネットで伝えたい。二つ目は、アフリカの一人でも多くの子どもたちが学べる施設を作り、教師を派遣することを考えたい。そのためにはやはりお金が必要だ。そのために三つ目は、「アフリカに教育を!」募金を進める。自分たちが無駄を省いた結果得たお金を募金するのだ。例えばぼくたちの学校では、この冬、こまめにストーブを消し省エネに心がけた。一時間で約50リットルの灯油を節約することができたそうだ。これらの節約・節電・省エネの結果得たお金を「節約・節電・省エネ募金(使ったつもり募金)」として集めたらどうだろうか。この募金活動を一校から二校と、だんだんに増やし全国にその輪を広げられればと思う。人から学ぶことができる交流から、アフリカの人の本当の思いを知り、本当の行動を起こすことができるのだ。 審査員コメント 「何となくアフリカを下に見ている自分に気づいた。」この文章が中学生の率直な気持ちを代弁しているかのようである。そして、「アフリカに生きる人から学ぶ」というメッセージに変容している様子がわかる。エッセイなので、焦点をもう少し絞った具体的なアイディアがあるとおもしろかった。
東京学芸大学附属大泉中学校 3年
林 佳奈(はやし・かな)さん 15歳 「武器と楽器」 (原文のまま掲載しています) アフリカの開発を最も妨げているのは紛争ではないかと思う。その紛争では子供兵士という加害者と被害者の二つの面を持つ存在を忘れてはいけない。もしこの子供兵士の現状を放置すれば、将来彼らが新たな紛争を起こす可能性がある。一方で、もし彼らが普通の子供に戻ることができたら紛争がなくなり、開発への道がもっと開けてくるかもしれない。アフリカの開発のためには将来を担う子供たち、その中でも子供兵士の問題が手がかりになってくるのではないだろうか。 私は音楽がすごい好きだし、アフリカの人には生まれながらに音楽の才能があると聞いたことがあるので音楽の力で子供兵士の問題を解決できないか考えてみた。 子供兵士が普通の子供へ戻るためには、まず武器を持たないようにすることが必要だ。そこで日本ができるのは武器と楽器を交換して、その武器を処分することだ。楽器は安全なものであるし、それを使って仕事をすることもできる。貧困から子供たちが仕方なく危険な仕事に就くのも防げるのだ。また、音楽には心をいやす力があり、子供兵士の傷ついた心もいやすことができるだろう。でも、武器と楽器を交換する最大の理由はアフリカに武器が持ち込まれるのを防ぐということだ。授業でアフリカからいろんなものを輸入していると知った。それらを運ぶ飛行機はアフリカへ行くときに空だともったいないから武器を運んでいるかもしれないそうだ。せっかく武器と楽器を交換しても、もし新たに武器が運ばれたら彼らは再び子供兵士になってしまうかもしれない。その飛行機で楽器を運んだら、武器を運ばなくても良くなるのではないか。そうしたら子供兵士の数もきっと減っていくと思う。 このプロジェクトで私たちが日本からできることは少しでも多くの楽器を送ること。私の家には保育園で使ったカスタネットや小学校で使ったリコーダーやピアニカなど使わなくなった楽器がある。他の人だって同じだと思う。ユニセフ募金みたいに手軽な気持ちで私たちでもアフリカのために協力できると思う。1998年の調査では世界で少なくとも三十万の十八歳未満の子供が紛争に参加したとされている。もし日本中が一人一つ楽器を送ったとしたら、日本の人口は約一億三千万であるから確実に彼ら全員を救えるのだ。 武器と楽器という言葉は漢字で比べると一文字しか違わないのに、それが人間に与える影響は正反対のものだ。一方は人を殺すのに使われるけど、もう一方は人の心をいやしたり楽しくさせてくれる。武器をたくさん積んだ飛行機が楽器をたくさん積んだ飛行機に変わったら、アフリカの将来やそこで生きている子供兵士達の未来も明るいものになっていくのではないだろうか。
東京学芸大学附属国際中等教育学校1年
道野珠璃(みちの・じゅり)さん 13歳 「アガッペをみんなへ」 (原文のまま掲載しています) 彼女は無口だった。ニューヨークのホームステイにきてから3日がたっていた。1日目に「私はアンニャ。十四歳。色々よろしく願いします。」それきり何も言わなかった。それだけじゃない、何も食べてない。私の母は心配で一食に何品も作った。それでも何も食べなかった。彼女はアフリカの孤児院で三才の時から住んでいることは聞いていた。その孤児院は両親がエイズで面倒が見れない人や、亡くなってしまった子どもたちの面倒を無料で見る孤児院で、お金が足りなくなって国連に相談したところ、ニューヨークの国連学校の生徒とともにコンサートを行い、お金を集める方法にきまった。孤児院に住んでる子どもは約二百五十人、その中から十人だけコンサートをやりにニューヨークへきた。コンサートはニューヨークにきて7日目と8日目にやる予定だった。私は学校から許可をもらいニューヨークの町にビラをはり、人をあつめた。そのビラにはアガッペと言う字が書いてあった。私は気になったのでアンニャに聞いてみた。「アガッペって何?」そしたらアンニャが教えてくれた「愛、ハッピネスよ、私たちが今感じていることよ」。思わず私は「エッ」と言ってしまった。「だって私のお父さんとお母さんはエイズで死んで兄は殺されてしまったけど私は外国まで来て生きているのよ。私はアガッペに囲まれて生きているのよ。」と明るく言った。私は言葉を無くしてしまった。ただ涙があふれ出てくるだけだった。「何んで泣くの?大丈夫よ私はエイズじゃないから」とアンニャは言った。 その夜私は色々教えていた。何んでアンニャは自分が幸だと言えるのか、辛くないのか。つぎの日思いきって聞いてみた。「辛くないの?ウチにいて?」するとアンニャは言った。「辛いけど、アフリカにいる二百五十人の家族がまってるから!大丈夫!コンサートを成功さしてみんなで食べたことのない量の食べ物をみんなで食べるんだよ!」と言われた。それから私はアンニャのために色々とコンサートのじゅんびをした。アンニャのき国ご私は先生かられんらくをもらった、それはアンニャが私に手がみを書いてくれたことだった。てがみの内ようは「私たちは今もっとアガッペに囲まれて生きているよ、じゅりのおかげさ。だからもう心配しないで。これからじゅりにやってほしいことはアフリカのためにうごいてほしいの、じゅりは二百五十人の命をすくったからこんどはアフリカみんなをすくって!じゅりなら出来る。」今、私はドネーションやコミュニティーサービスにとりくんでいます。すこしずつですが私のヘルプでアフリカをすくえたらいいです。 審査員コメント ●道野さんの、アフリカからの訪問者(招待者@NY)アンニャさんとの交流を通して書いていたのげ、具体的で、読む人に伝わりやすいと思いました。文章のなかで、「アガッペ」(アガペ)という、キーワードも活きていると感じました。
神奈川県私立公文国際学園中等部2年
新堀華子(しんぼり・はなこ)さん 14歳 「アフリカのこれから」 (原文のまま掲載しています) 私たちは今、人口約六十六億人という地球の上で暮らしています。その人々は皆それぞれ人種、言語、宗教、しきたり、住んでいる環境などをはじめとした様々な違いを持っています。誰一人として同じ人間というものは存在せず、一人一人が違った良さを持ちながら、明日に向かって懸命に生きています。
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アフリカ2008キャンペーン:
アフリカ2008キャンペーンは、「がんばるアフリカ」を応援するために2007年3月から始まりました。
2008年5月に横浜で開催される第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)に向けて、アフリカの人の声を届けます。
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