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アフリカ・エッセイコンテスト受賞作品を紹介
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東京学芸大学附属大泉中学校 3年
林 佳奈(はやし・かな)さん 15歳

「武器と楽器」

(原文のまま掲載しています)

 アフリカの開発を最も妨げているのは紛争ではないかと思う。その紛争では子供兵士という加害者と被害者の二つの面を持つ存在を忘れてはいけない。もしこの子供兵士の現状を放置すれば、将来彼らが新たな紛争を起こす可能性がある。一方で、もし彼らが普通の子供に戻ることができたら紛争がなくなり、開発への道がもっと開けてくるかもしれない。アフリカの開発のためには将来を担う子供たち、その中でも子供兵士の問題が手がかりになってくるのではないだろうか。

 私は音楽がすごい好きだし、アフリカの人には生まれながらに音楽の才能があると聞いたことがあるので音楽の力で子供兵士の問題を解決できないか考えてみた。

 子供兵士が普通の子供へ戻るためには、まず武器を持たないようにすることが必要だ。そこで日本ができるのは武器と楽器を交換して、その武器を処分することだ。楽器は安全なものであるし、それを使って仕事をすることもできる。貧困から子供たちが仕方なく危険な仕事に就くのも防げるのだ。また、音楽には心をいやす力があり、子供兵士の傷ついた心もいやすことができるだろう。でも、武器と楽器を交換する最大の理由はアフリカに武器が持ち込まれるのを防ぐということだ。授業でアフリカからいろんなものを輸入していると知った。それらを運ぶ飛行機はアフリカへ行くときに空だともったいないから武器を運んでいるかもしれないそうだ。せっかく武器と楽器を交換しても、もし新たに武器が運ばれたら彼らは再び子供兵士になってしまうかもしれない。その飛行機で楽器を運んだら、武器を運ばなくても良くなるのではないか。そうしたら子供兵士の数もきっと減っていくと思う。

 このプロジェクトで私たちが日本からできることは少しでも多くの楽器を送ること。私の家には保育園で使ったカスタネットや小学校で使ったリコーダーやピアニカなど使わなくなった楽器がある。他の人だって同じだと思う。ユニセフ募金みたいに手軽な気持ちで私たちでもアフリカのために協力できると思う。1998年の調査では世界で少なくとも三十万の十八歳未満の子供が紛争に参加したとされている。もし日本中が一人一つ楽器を送ったとしたら、日本の人口は約一億三千万であるから確実に彼ら全員を救えるのだ。

 武器と楽器という言葉は漢字で比べると一文字しか違わないのに、それが人間に与える影響は正反対のものだ。一方は人を殺すのに使われるけど、もう一方は人の心をいやしたり楽しくさせてくれる。武器をたくさん積んだ飛行機が楽器をたくさん積んだ飛行機に変わったら、アフリカの将来やそこで生きている子供兵士達の未来も明るいものになっていくのではないだろうか。
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アフリカ2008キャンペーンは、「がんばるアフリカ」を応援するために2007年3月から始まりました。
2008年5月に横浜で開催される第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)に向けて、アフリカの人の声を届けます。
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