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アフリカ・エッセイコンテスト受賞作品を紹介
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埼玉大学教育学部附属中学校2年
近藤果林(こんどう・かりん)さん 14歳

「千円つかうたびにアフリカを思い出そう。」 
(原文のまま掲載しています)


 アフリカのために何かしたい。でも何をしよう。アフリカのはほとんど未知の世界だ。距離的に遠いだけでなく、関心という点でもアフリカはすばらしく遠い。
 
 日本人はアフリカよりも狭い地域である北米やヨーロッパにはくわしい。知らなくても困らないアメリカの大統領選挙のことや、アメリカの芸能人のニュースや、アメリカではやっているお菓子についてのことはとても詳しい。私も、パソコンを開ければすぐアメリカのニュースだ。でも、アフリカについては、地理の授業を除けば、一度も話題にならないで一ヶ月が過ぎる。

 関心を向けてみよう!アフリカに関心を向けさえすれば、何かできるはずだ。では、どうしたら、私たちはアフリカに関心を向けることができるだろうか。

 アフリカ・・・アフリカ・・・?

 アフリカといえば、私は、1000円札になっている野口英世のことを思い出す。わたしの母の田舎が福島県で、野口英世のふるさとだ。なんとなく田舎のおじさんに似ているのもあって、私は野口英世が好きだ。黄熱病で苦しんでいるアフリカの人を救うため、住んでいたアメリカからアフリカに行き、そこで黄熱病の研究に取り組んだ立派な研究者である。

 アフリカの人を救う、その精神こそ思い出すべきだ。

 そうだ!だれでも野口英世の肖像のついたものは1枚や2枚持っている。たぶん毎日みているだろう。そう、千円札だ。野口さんは大好きで、もらえるとうれしい。もちろん福沢諭吉のほうが嬉しいが。千円札の野口英世をみるたびに、アフリカのことを思い出すとよい。

 さあ、1000円使うたびに、アフリカを思おう。

 ゆっくりみていたら、野口英世の顔は、田舎のおじさんではなくて、アフリカ大陸の形にみえてきた。ガーナあたりから、ぐるっと北アフリカ、ソマリアあたりまでが英世の髪。少しアフリカ大陸のほうがやせているが。アフリカ大陸は野口英世の顔の形にそっくりだ。すごい!!

 見るたびにアフリカのことを思い出していたら、とてもアフリカが身近になっていく。

 素晴らしいことだ!

 アフリカにはどんな国があるのかな。どんなすばらしい文化があるのかな。どんなことに困っているのかな。なにか私たちに手伝うことはあるのかな。千円札を見ていたら、千円をアフリカのために使いたくなるかもしれないな。





審査員コメント:
●「千円札」という思いもよらない発想が楽しい。誰でもができそうで具体的で良い!これが選定の第1条件にしました。「途上国へなにができるか」という問に対して、中学生の多くは「募金」か「節約」の2つの答えが圧倒的である。しかし、選定した作品は、大それた事ではなく、「千円札」を見たりするたびに思い出すこと、考えることからはじめようというメッセージが伝わってくる。近藤さんは「人を救う精神」、の問題を思い出してほしいという願いに近いものを感じた。
●野口英世の顔とアフリカの地図を関連づけていることが面白い。

 

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アフリカ2008キャンペーン:
アフリカ2008キャンペーンは、「がんばるアフリカ」を応援するために2007年3月から始まりました。
2008年5月に横浜で開催される第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)に向けて、アフリカの人の声を届けます。
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